高エントロピー合金（HEA）は、材料科学の未来を大きく変えつつあります。卓越した強度、耐高温性、そして卓越した耐腐食性を備えたHEAは、航空宇宙（エンジンブレード）、原子力エネルギー（原子炉材料）、防衛（ミサイルケース）、バイオメディカル（整形外科用インプラント）、そして再生可能エネルギーの各分野で大きな注目を集めています。
HEAは構造が複雑で化学的に多様であり、通常5つ以上の主要元素から構成されています。HEAは、固溶体、非晶質、ナノ析出相が共存することが多く、これらの独特な特性により、EBSDサンプル作製は特に困難になります。
高品質なEBSD結果を得るために、電解研磨ではなく、機械研磨と振動研磨を組み合わせた手法を推奨します。当社の実績のある試料作製方法は以下の通りです。
🔹 ステップ1：P400 SiC研磨紙で表面を平らにする
🔹ステップ2：POSパッド+9µm PD-WT多結晶ダイヤモンドを使用した微研磨
🔹ステップ3：SC-JPクロス+3µm PD-WTダイヤモンド懸濁液で研磨
🔹ステップ4：ZN-ZPクロス+SO-T401 50nmシリカ懸濁液による最終研磨
🔹ステップ5：ZN-ZPクロス+SO-T401 50nmシリカの振動研磨により表面仕上げを最適化
📌 このシーケンスは、高解像度の EBSD マッピングに最適な、応力や変形のない表面を実現するのに役立ちます。
